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親の仕事、教師の仕事 ~教育と社会形成~

¥1,980

■著者: 入間カイ 竹下哲生
■出版社名: SAKS-Books(四国アントロポゾフィークライス出版部)

【商品紹介】
ルドルフ・シュタイナーが目指したアントロポゾフィー(人智学)は、「差異を抱きしめて生きること」と言えるかもしれない。人間は、光と闇、自己と他者、東と西、頭部(知性)と四肢(意志)といった両極性に引き裂かれながら、中心において無数の差異を抱きとめ、一人ひとりの豊かな感情生活を築いていく。

本書では、そうした両極性の一つである「親と教師」をテーマに、世代の異なる二人のアントロポゾーフ(人智学徒)が、まるで往復書簡のように思考を交錯させている。

日本シュタイナー幼児教育協会の入間カイは、四国アントロポゾフィー・クライスの竹下哲生から「親と教師の違いは何か?」と問いを投げかけられて講演を行う。そこから「個人」の側の親と「社会」の側の教師とが、子ども時代を通じて「個の自律」を支え、それが「社会形成」につながる可能性が見えてくる。

それを受けて、竹下は「個人と社会」をテーマに、日本と西洋における家庭、社会の違いを論じ、日本における「個人の誕生」と「世間の社会化」を見つめ、新しい社会形成の可能性を探る。

二人の見解には相違もあるが、日本の現実の中で、個人をベースにアントロポゾフィーを新しく方向づけようとする姿勢は共通している。差異を織りなして編まれた、新しいシュタイナー教育論、アントロポゾフィー論である。

【登録情報】
版型:四六変形判(207×138mm)・164頁
発行日:2014年5月1日 初版第一刷発行
ISBN:978-4-9906920-5-6

【目次】
主催者からの挨拶

第1章 時代のなかのシュタイナー教育 "妥協"と"個人の意志"
時代や社会とのかかわり/個人の意志と社会のまなざし/
日本における"家族"と"社会"/個人の意志/
自民党の「憲法改正草案」/いかに個人の意志を働かせるか/
ぼく自身の歩み--不登校/英語との出会い/学校と社会/
仕事と"妥協"/シュタイナー学校とナチス--教師の決断/
不登校--子どもたちの決断/シュタイナーの"妥協"/
生きて変化するシュタイナー学校

第2章 シュタイナー学校が設立された理由 「個人の意志」の発現に向けて
社会資本としての「個人の意志」/"自由"とは何か?/創造性と依存/
蔦森樹さんの本から/行為への愛/"自由への教育"/妥協の条件/
自己肯定に到る3段階/"自我"の中身/社会という"母胎"/
"母胎"としての家庭/"母胎"としての地域社会/"母胎"としての人類社会

第3章 教育から社会形成へ "大人"の仕事について
教育のモットー/親と教師の仕事/環境の創造と大人の自己教育/
手本と模倣--自由の基盤/愛される権威--平等の基盤/
真実と友愛--愛の基盤/親と教師の違い/
社会運動としてのシュタイナー教育

社会と個人~入間氏への講演依頼の経緯~
与えることと与えられること
自己教育と学校教育/エゴイズムの社会的価値

学校教育から社会生活への移行
社会生活に於ける権威の意味と師弟関係/権威との葛藤と克服

優劣の有ることと平等であるべきこと
個人の意味と人権意識/会社の家族化と家族の社会化

親であることと教師であること
世間的な社会を社会的に/社会問題としての教育

巻末資料

付録1 講演後の質疑応答から
"大人"の出発点としてのアントロポゾフィー/意志と責任/
"瞑想"や"修行"の意味/大人の行為が子どもを支える/"9歳の危機"/
自我と"エネルギー"/「悪」は実在するか?/"個の不在"という力/
アントロポゾフィーの"闘い"

付録2 悪の問題
"天使"という存在/思考、感情、意志との関わり/"天使の影"/
"アントロポゾフィー運動の落とし穴"/エゴイズムと民族主義/
"共同体の意志"とその影/連帯のための"自己認識"

鳥山さんの訃報を聞いて
あとがき

親の仕事、教師の仕事 ~教育と社会形成~

¥1,980